Mayuko Yamaura

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【Role Model Interview】MAYUKO YAMAURA/山浦真由子

【Role Model Interview】vol.22 MAYUKO YAMAURA

エディター・ライター:佐藤万斐

Women in Technology Japanは、日本のテック業界におけるジェンダーギャップをなくし、ダイバーシティアンドインクルージョンを促進することをミッションに掲げています。

このRole Model Interviewを通して皆様がインスパイアされ、勇気を持って自分が本当に輝き、理想とする職種や業界に転職したり、就職したりできるような世の中になること、そして一人でも多くの方々にIT業界で働く可能性について知ってほしいと思っています。

今回は、edison.aiのCo-Founder、山浦真由子さんにインタビュー。数少ない女性テックファウンダーとして奮闘する彼女の想い、起業の裏にある努力やストーリーとは?


Q1. お名前、経歴など簡単な自己紹介をお願いします。

初めまして。edison.aiのCo-Founder、山浦真由子と申します。今でこそテック業界にいますが、大学時代は、日本とアメリカでBusiness Administrationのマーケティング学部を専攻していました。

日本の大学在学中にポートランドの大学に編入したのですが、幼い頃から家にホームステイでオーストラリア人が滞在したこともあって、英語に人一倍興味があったと思います。

大学卒業後は、そのまま少しだけ現地で働きましたが、日本で英語を使って仕事ができることの方が価値が高いのではと思い直し、帰国して外資のリサーチ会社に就職しました。

Q2. テック分野での起業に興味を持ったきっかけは?

大学時代に友達にテック系のビジネスコンテスト・ハッカソンに誘われて、参加したことから起業に興味を持つようになりました。そこから就職を経て、次の行き先を悩んでいたところ、起業系のイベントを通してビジネスパートナーと知り合い、起業1社目となるSNSの画像解析の会社を始めました。SNSに上げられている画像から消費動向やイメージを導き出すサービスで、例えばビールを商材にすると、A社は外で飲むお客さんが多くて、B社は家飲みする傾向が多いなど。元々マーケティング専攻で、PRというよりはデータを分析してリサーチする方が好きでしたので性に合っていました。AIに興味を持ったのもこれがきっかけでした。

Q3. 現在Co-Founderを務めているedison.aiを立ち上げたきっかけは?

実は、今のビジネスパートナーは、私が日本に帰国して出会った最初の友達のうちの一人でした。相手方がファイナンス系の経歴を持つ方で、マーケティングよりの企業に興味があり、ちょうどマーケティングの経験がある方を探していたみたいで一緒に始めることになりました。

Q4. 起業家としての働きがいは?

良くも悪くも全部自分の責任だということですね。気持ち的には社内の政治なども気にしなくていいですし、とてもヘルシーです。元々ゼロイチで作るのが好きで、自分たちでプロジェクトサービスの立ち上げをして長いですが、お客様からポジティブなフィードバックをいただけた時には、とてもやりがいを感じます。

Q5. 逆に大変だった/大変なことは?

最初は、何が分からないのか分からないことが大変でした(笑)例えば、株の保有配分とか、資金調達のやり方など。また、これは今もですが(笑)やりたいこと、やれること、やらないといけないことがそれぞれたくさんあるので、優先順位を決めることと、何をやらないか決めることは苦労しています。

私たちが今いる生成AI業界の流れは早いので、見極めは本当に大変ですね。

Q6. STEM業界ではまだまだ女性で活躍されている方が少ないと思いますが、自身の経験から、これからどんな部分の改善をしたら女性が活躍しやすくなると思いますか?

確かにテック系の女性起業家って周りをみてもかなり少ないですよね。私にとってはそこがスタートでしたので、無意識のうちにこの状況が当たり前の環境にいました。

先日、女性の団体でスピーカーとして登壇した際に、なぜだかいつも以上に話しやすかったということを覚えています。

もしかしたら自分がマイノリティー側にいると、無意識のうちですが、発言がしづらかったのかもしれないということに気づきました。例えば、英語がまだ流暢に話せない時に、英語が話せる相手と会話するのはとても勇気がいることだと思います。自分がわざわざ頑張って発言しなくてもいいよねっていう思考になりがちでしたが、逆に自分の置かれている環境が安全だと認識するとスラスラ話せる。

テック系イベントでとても楽しそうに話している男性を見て、安心して発言したり話せる環境にいるから楽しそうに話せるのかもしれない。もしかしたらこういった違いだったのかなということに気づきました。

ジェンダーなど一括りにせず、個々を尊重できるような社会を目指していけるといいですね。

Q7. 目標やキャリアゴールを教えてください

現在の事業の目標としては、国内だけじゃなくて、海外にも使ってもらえるようなサービスを作ることです。

プライベートでは、私自身も誰かのロールモデルとなれるといいなと思っております。実は私もロールモデルが必要なタイプでしたが、周りに初めから海外目線でビジネスを展開するテック業界の女性Founderが少なくて悩んだ時期もあったので… 同じような経験をしてきた方の力になりたいですね。


WITJは、このRole Model Storyを通して皆様がインスパイアされ、勇気を持って自分が本当に輝き、理想とする職種や業界に転職したり、就職したりできるような世の中になることを望んでいます。

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