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Women in Technology Japan |【Event Report】「リーダーは生まれつきではなく、誰もがなれるもの」 – Akamai社 CMO キム・セーラム=ジャクソン氏

エディター/ライター:佐藤万斐

Akamai Global Women’s ForumとWomen in Technology Japan (WITJ)との初のコラボレーションとして、日本Akamai社でAkamai Technologies Executive Vice PresidentでCMOのキム・セーラム=ジャクソン氏と10名のWITJコミュニティメンバーとのラウンドテーブルランチイベントを開催しました。

イベントはAPAC地域全域から合計100名以上のオンライン参加者とWITJから招待された10名の現地参加のゲストが参加し大盛況となりました。改めましてAkamai社のスタッフ、参加してくださったゲストの皆さま、そしてWITJのメンターおよびコミュニティメンバーの皆様の温かいご支援に心から感謝申し上げます。

本イベントレポートでは、ラウンドテーブルセッションの主要なハイライトをご紹介いたします。

Women in Technology Japanのデータアナリスト兼WEBマネージャーのCali Matsunaga氏によるWITJのビジョンの紹介からイベントがスタート。

  1. テック業界におけるジェンダーギャップを解消すること
  2. 日本におけるダイバーシティ&インクルージョン促進すること
  3. 女性管理職を増やすこと

その後、Akamai Technologies CEO兼共同創業者のトム・レイトン博士が直々に登場し、参加者の皆さまにご挨拶。なかなか貴重な機会に、一気に場の雰囲気が引き締まります。

そして本日のメインコンテンツ、キム・セーラム=ジャクソン氏によるリーダーシップのお話「私がキャリアを通じて信じる5つの原則」では、彼女は自身が大切にしている5つの価値観について教えてくれました。

  1. 時間を大切にする
  2. 透明なガラスを破る
  3. 失敗は贈り物
  4. 目標は高く
  5. 常に学び続けること

どの考え方もとても魅力的ですが、私のお気に入りは3つ目の「失敗は贈り物」です。

「誰もがリーダーとして生まれてくるわけではなく、学んでリーダーになるのです。世界の最も偉大なリーダーたちは、無数の失敗によって成功へ導かれたと語っています。」

キム氏は、最高の成果は最大の失敗と間違いから生まれたと彼女自身の経験から語ってくれ、チームが学び改善しやすい環境を作り出そうとしているそうです。

彼女はセッションを、「リーダーシップとは、名誉であり責任であり(関わる人への)サービス精神が大切」というメッセージで締めくくりました。

次のセッションは、WITJのメンター陣によるパネルディスカッション。吉田留津子氏、井上由美子氏、クラッパー眞規子氏の3名を迎え、WITJテクノロジー&ストラテジーコンサルタントのTuba氏が司会を務めました。アジア太平洋地域と日本で女性の管理職を増やすにはどうしたらいいのかについて議論しました。

Q1. 女性リーダーがより多くの管理職に昇進するために必要なスキルは何だと思いますか?

吉田留津子氏:「感情知能(EQ)は、対人関係の理解とマネジメントに不可欠です。また、チームを効果的にリードするための組織とシステムのコーチングへの理解も大切な要素だと思います。」

クラッパー眞規子氏:「聞く力と意思決定能力はチームを的確にリードするのに大切な能力ですね。」

井上由美子氏:「自信と自己ブランディング力は、自分を売り込み、キャリアの向上のために可視性を高めるための鍵だと思います。」

Q2. どのようにしてマネージャーになりましたか?

井上由美子氏:「まだ管理職ではなかった頃、マネージャーは密かに私の管理能力をテストしていました。時が来たら、私は管理職を希望していることを上司に伝えて昇進することができました。」

吉田留津子氏:「組織の潜在能力を最大化しつつ、自分が達成したいことを実現することに興味があったので自然な流れでした。」 

クラッパー眞規子氏:「最初は失敗を恐れ、プレイヤーであり続けたいと思って管理職を辞退しましたが、上司がすごく応援してくれたんです。『これは失敗ではなく、経験。完璧なマネージャーであることは期待していない。私が失敗しないように支えるよ。』と言われ、その言葉で挑戦する決意をしました。」

Tuba:「メンターの皆さん、ありがとうございます!まず目標を設定し、周りと関わり、自分ができることを上司に示しつつ、支援を求めることが鍵みたいですね!」

続いての質問は、日本を飛び出し、オンラインでオーストラリアや香港のチームに質問。

Q3. チームや組織内の多様性を成功裏に増やした取り組みやプログラムはありますか? 

アシュリー(オーストラリア):「特にDE&Iの取り組みはありませんが、インクルーシブな採用に焦点を当て、働きやすい環境を整える – ワークライフバランスを重視しています。その結果、2020年には10人だった女性が、2023年には14人に増加しました。」

フィオナ(香港):「選ばれた社員が経営陣と話すエグゼクティブイマージョンプログラムに参加しました。その機会を活かして会社やビジネスについて理解を深め、リーダーになるインスピレーションを得ました。そこで実感したのは、普段から発信することの大切さです。積極的に機会を見つけたり、挑戦することで、周囲の人々に認識されるようになります。そうしたチャンスが自分に巡ってきます!」

Q4. マネージャーになるために取った取り組みは?また、そのために必要なスキルセットは?

キム:「まず、目標を上司に伝えました。上司と定期的に1on1で、目標を達成したか確認しました。また、スポンサーを見つけることも意識しました。リーダーは生まれつきではなく、誰もがなれるものだと信じています。本当のリーダーは内面から来るもので、必ずしも部下やチームを持つ必要はありません。すべては行動、態度、そしてあなたが周りに何をGiveするのかにかかっていると信じています。」

ゲストからの質問:キャリアに行き詰まったときの最善の方法は何ですか? 

キム:「自分自身を見直して、その時にやりたいことを見つけることをお勧めします。成功やリーダーシップの道には直線はありません。目標が変わることは、全く問題ありません。」 

井上由美子氏:「同じ企業で昇進することだけが選択肢ではありません。2〜3つの幅広いスキルを身につけることで、新しい道が開かれるかもしれません。」

イベントの最後は、ゲストからの温かい拍手で締めくくられました。

改めまして、素晴らしいリーダーになるための多くのヒントを得ることができたセッションだったと思います。ありがとうございました!

おかげさまで、最近はWomen in Technology Japanも、グローバル企業様からイベントコラボやスポンサー協力の依頼を受けることが増え、活動の範囲が広がってきました。

大きな変化を起こすためには、国や企業が制度を整えることはもちろんですが、私達自身も自分に投資しなければいけないと思っています。

皆さまをInspire, Connect, Empowerできるように、今年もイベントやワークショップ等など積極的に活動していきます。引き続きご支援いただけると嬉しいです。

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