【Role Model Interview】vol.26 Emi Asazaka/浅坂絵美
Women in Technology Japanは、日本のテック業界におけるジェンダーギャップをなくし、ダイバーシティアンドインクルージョンを促進することをミッションに掲げています。
このRole Model Interviewを通して皆様がインスパイアされ、勇気を持って自分が本当に輝き、理想とする職種や業界に転職したり、就職したりできるような世の中になること、そして一人でも多くの方々にIT業界で働く可能性について知っていただきたいという思いで活動しています。
今回は、外資系IT企業のカントリーマネージャーを務める、浅坂絵美さんにインタビュー。これまでのキャリアパスや、1児の母でもある彼女の働き方のコツとは?
Q1. 自己紹介をお願いします。
初めまして、浅坂絵美です。小さい頃はスイミングチームや他スポーツクラブチームに入ったり、運動や外遊びが好きな子供でした。新卒でハードウェアを扱う外資系IT企業に入社し、その後デジタルマーケティング系の外資系IT企業に転職しました。現在はまた別の外資系IT企業で最初はカスタマーサクセスのポジションで入り、今年から日本法人のカントリーマネージャーをしています。
Q2. IT企業を志したきっかけはありますか?
就活活動の段階では自分が何をしたいのか、正直わかっていませんでした。就職を決めるきっかけは身近な存在からの後押しや、ご縁が大きかったです。新卒で入社した企業は、当時大学のゼミの先輩が働いていて、女性でも活躍しやすい企業だと聞いたことから、その企業を受けました。
印象的だったのは、性善説に基づいたビジョン、企業理念をもっている会社で、「人間は男女を問わず、良い仕事、創造的な仕事をやりたいと思っていて、それにふさわしい環境に置かれれば、誰でもそうするようになる」という言葉があり、その考え方のおかげか、長く働いている人も多かったですし、尊敬や信頼に基づく企業文化があったように感じます。
Q3. 現在日本法人のカントリーマネージャーに就任されていますが、それまでのキャリアパスを教えてください!
新卒から一貫して営業職でした。ちょうど2社目の会社で5年という区切りを迎えようとしているタイミングで次のキャリアについて漠然と悩んでいた頃、当時の繋がりにてご縁があり今の会社に入社しました。これから日本市場に向けた新製品の立ち上げ、開拓を行うフェーズの会社であることも決め手の一つでした。
カスタマーサクセスという既存顧客の活用支援、関係構築を担うチームのマネージメント、サービス部門でのマネージメント経験を経て、今年からカントリーマネージャーを務めています。
Q4. キャリア構築の上で意識したこと、大変だったことはありますか?
ありきたりなことですが、目の前の仕事を精一杯頑張ることをしてきたくらいかもしれません。自分が仕事に貢献できていると感じられると、きっとより主体的に仕事をすることができ、新しいことに挑戦するのにも積極的になれてきているのだと思います。
現在の会社で育休を取得したのですが、復職後に新しいポジションでのスタートになりました。最初は少し戸惑いましたが、新しい業務にチャレンジする良い機会だと思い、そのロールで頑張ることにしました。結果的には、幅広い職種を経験することができ、キャリア構築の良い機会となりました。
Q5. WITJでは女性が管理職になると、男性以上に頑張らないと認めてもらえないという意識や声を聞きますが、ご自身はどう感じられましたか?
初めてマネージメントのポジションに就いた時は、周りの部下やチームがついてきてくれるか?等の不安はありました。自分自身も現場の仕事を行い、プレイングマネージャーからのスタートでしたので、チーム作りはし易かったと思います。全体像や背景情報などをメンバー、チームに丁寧に伝えることをコミュニケーションの面では意識しています。
Q6. 育児と仕事のバランスの取り方を教えてください。
これもまたありきたりなお話になってしまいますが、パートナーとの役割分担ができているおかげもありバランスを維持することができていると感じています。朝保育園に送っていくのはパートナー、夕方お迎えに行くのは私など。平日は仕事に集中できる時間が決まっていることによって、より集中して業務に取り組めます。
あとは会社の制度として、在宅勤務日と出社日を組み合わせたハイブリッド制度があるので活用しています。
これは余談ですが、グローバルでオンライン会議をしていても、子供がいることに対しては理解がある方が多いのはありがたいですね。子供がたまに画面に映り込もうとし、私が必死に止めようとしますが、かえって笑顔で皆同じ状況だから気にしないでと言ってくれます(笑)
— 微笑ましいですね!オープンで働きやすそうなカルチャーが伝わってきます!
Q7. 日本ではまだジェンダーギャップ指数が低いという課題がありますが、その課題を解決するために私たちにどんなことができると思いますか?
仕組み、制度が必要であることはもちろんですが(育児休暇などの制度は、世界的に見ても日本がむしろ充実している)、例えば育休復職後、女性が働きやすい労働環境、諦めることをなくす労働環境を会社として作ることは大事だと思います。
出社とリモートのハイブリッド制度やフレックス制度、また社内の意識改革(女性だからという意識の払拭)。女性が働きやすい環境、会社になることは、男性の働きやすさにもつながり、全社の働きやすい職場の実現につながると考えています。
男性の育児参加も大切だと思いますが、弊社でも男性の育児休暇の取得が年々増えています。国として推進していることも大きいと思いますが、1人の社員が取得したことをきっかけに、他の男性社員も育休を取りやすくなったと思います。
Q8. 働きやすい環境づくりや、社内の意識改革について絵美さんが意識していることはありますか?
遠くに住んでいる社員もいるので、毎日出社が義務になってしまうとなかなか働きづらくなってしまう方もいたり、かと言ってずっとリモートでもエンゲージメントが低くなるので、出社するタイミングを各チーム内で決めたりと、メリハリをつけています。
あとは、一人一人が自分の業務に対して責任を持って取り組む裁量性のカルチャーがあるので、各々が仕事とのバランスをとり、休暇取得の調整をすることもできる環境です。社内の意識改革で言うと、女性社員が比較的多い会社ということもあり、女性の管理職比率も高い方です。「女性だから挑戦しづらいのではないか」という潜在意識は低めではないかなと思います。
WITJは、このRole Model Storyを通して皆様がインスパイアされ、勇気を持って自分が本当に輝き、理想とする職種や業界に転職したり、就職したりできるような世の中になることを望んでいます。
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