メンターシップ vs スポンサーシップ
日本では中間管理職に就く女性の割合が依然として非常に低いですね。背景にはたくさんの理由がありますが、その理由の一つに、『スポンサーシップ』の有無が関係していると思います。
聞きなれない言葉かもしれませんが、海外ではよくメンターシップと並んでスポンサーシップの大切さが認識されていて、どちらもキャリア開発にとって非常に重要なものです。
まずはメンターシップとスポンサーシップの違いについて見ていきましょう。
メンターシップ
フォーカス: 指導とサポート
役割: メンターは豊富な知識と経験を持ち合わせているので、それを活かしたアドバイスを共有し、メンティー（指導の対象）の課題を克服し、目標を設定をサポートします。
例）あなたが新人プログラマーであると想像してください。 上級開発者であるメンターは、コーディングのベストプラクティスを教え、作業をレビューし、困難なバグに対処するためのヒントを提供します。
スポンサーシップ
フォーカス: 推薦、成長機会の提供
役割: スポンサーは、あなたを積極的に昇進させてくれる影響力のある人です。 機会を勧めたり、仕事の分野内外の重要人物を紹介したり、あなたのスキルや業績を意思決定者に推薦
例）あなたのスポンサーである会社の CTO は、あなたのコーディング スキルと労働倫理に感銘を受け、彼らはあなたを主任開発者の役割に推薦し、採用担当マネージャーに高く評価している旨を伝えたりします。
まとめると：
メンターは、あなたを訓練し、試合の上達を助けるコーチ。
スポンサーは、スカウトの目に留まり、チームに入るのを手伝ってくれる最大のファン。
スポンサーシップはメンターシップの延長として考えてください。 強力な指導関係はスポンサーシップにつながる可能性があります。 メンターがあなたの成長と可能性を理解すると、スポンサーとなり、積極的にあなたのことを推薦してくれるかもしれません。
潜在的なスポンサーとはどんな人？
社内でスポンサーを見つけることは、キャリアの成長を加速するために欠かせません。 潜在的なスポンサー候補を見つけには、以下のポイントを参考にしてみてください。
・希望するキャリアパスまたは補完的な分野で働いていること
・社内で強い評判と影響力を持っていること
・他の人をサポートし、擁護したいと思っていること
潜在的なスポンサーとつながる方法は？
会社の取り組み: 会社にはダイバーシティ＆インクルージョンのプログラムやメンターシッププログラムがあれば積極的に活用してみましょう。
社内イベント: 社内の会議、カンファレンス、またはワークショップに参加して、リーダー層とつながる
説明会: あなたのキャリア目標に関連するトピックについてプレゼンテーションを行うリーダーとつながるいい機会になるでしょう
1 対 1 のミーティング: キャリアパスなどの相談
スポンサーシップは待っていても起こるものではないので、自分から積極的に行動することが大切です。
最後に
昇進を目指して上級管理職との接点を探し、無事成功できた方の例を挙げましょう。 彼女は、まず何人かの幹部との関係を築き自らアプローチしたそうです。すると何人かの幹部は彼女の可能性を見出し、彼女があまり実績のない仕事のスポンサーになってくれると申し出てくれたそうです。
エグゼクティブレベルのメンターはあなたのスポンサーにもなり、キャリアアップのプロセスを加速することが期待でるので、積極的に関わり関係を構築していくことが大切です。
また、大きな組織の中には、女性のキャリアアップを支援するペアリングシステムを設けているところもあります。もちろん、プログラムに従うほうが簡単ですが、それを皆さん全員が実現できるかどうかは、あなたの決意と戦略的な努力にかかっています。 適切なタイミングで適切なスポンサーを獲得するには時間と運が必要ですが、努力する価値はあるので、ぜひチャレンジしてみてください！
おかげさまで、最近はWomen in Technology Japanも、グローバル企業様からイベントコラボやスポンサー協力の依頼を受けることが増え、活動の範囲が広がってきました。
大きな変化を起こすためには、国や企業が制度を整えることはもちろんですが、私達自身も自分に投資しなければいけないと思っています。
皆さまをInspire, Connect, Empowerできるように、今年もイベントやワークショップ等など積極的に活動していきます。引き続きご支援いただけると嬉しいです。
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