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Role Model Interview vol.4 Yumi Kimura

エディター・ライター:佐藤万斐

“You cannot be what you don’t see”

“知らないものにはなれない”

昨今、女性活躍推進のために様々な取組みを始めた企業が多いですが、未だに大学でコンピューターやエンジニアリングを専攻する女性は15%に満たず、ソフトウェアクリエイターの女性割合は14%だそう。その背景には、その仕事を身近にやっている人がいない、イメージしにくいと言う現状もあると信じています。

そんな背景もあって私たちは、勇気を持って自分が本当に輝き、理想とする職種や業界に転職したり、就職したりできるような世の中になること、そして一人でも多くの方々にIT業界で働く可能性について知ってほしいと思っています。そこでIT業界の最先端で働く様々な方達にインタビューし、彼ら/彼女たちの熱意、想い、経験やストーリーを共有することにしました。

第4回目は、日本でIT系企業の総責任者を務めた後、LEAD.app を創業し代表を務める木村祐美さんのストーリー。彼女がIT業界に足を踏み入れたきっかけとは?

Q1. 簡単な自己紹介とこれまでの経歴をざっくりとお願いします!

日本、中国、アメリカで教育を受けたトリリンガルで、3ヵ国で仕事経験があります。関西学院大学在籍中は、バイオテクノロジーやハードウェア業界のグローバルM&A案件に参加したこともあります。

2016年:Meitu社(BeautyPlusの開発会社)の日本総責任者として就任。

2017年:アメリカでLead Tech, Incを創業

2019~2020年:LEAD.botという社員同士を紹介し合うサービスをSlackとMicrosoftTeamsのアプリストアでリリース。現在、ありがたいことに1000社近くの顧客を抱えながら成長中です。

Q2. 日本人女性の間では恐らく知らない人はいないであろうカメラアプリの総責任者を務めた経験があるとは驚き!まだまだ女性が少ないと言われるIT業界に足を踏み入れたきっかけは?

A. 当時はIT業界が人材不足だとマネージャーに言われ、トリリンガルであるため、IT業界の仕事を任されました。

Q3. 当時のIT業界の様子はいかがでしたか?

2013年頃、エンジニアの募集はほぼ日本人に限定され、外国人なら日本語試験2級以上でなければどこにも採用されない状態でした。毎週15人以上の求職者と面談するが、女性のエンジニアやコンサルタントには出会ったことがなく、歳差別も酷く、求職者が45歳を越えれば履歴書を見ずに捨てるとマネージャーに言われたこともありました。おまけにIT業界はコンサル以外年収低いし、残業も長いイメージでした。

Q4. 今でこそダイバーシティが説かれ、色んな方がIT業界に就職しやすくなったが、この道に進んで大変だったことはありますか?

東京で仕事をしながら、米国のIT企業でコンサル案件も受けていたことがありました。その時の報酬と女性社員に対する態度の差にショックを受けて日本を出ると決心しましたね。

ただ、サンフランシスコに来てからは、文化も違って最初の数年間は色んな面でかなり大変でした。例えば、日本では初対面の人に対しての自己アピールは控えめですが、こっちでは自分の経歴や経験を上手にプレゼンする力が求められます。分からない話題の時に発言をしないだけでも頭が悪いと思われたりすることもあるくらいかなり自分を出すことが大事なので、これは今でも慣れません(笑)

Q5. この業界に進んでよかったことはありますか?

良かったことはたくさんありますが、これだと思うことは、刺激的な環境の中で様々な人と出会って意見交換ができることです。アイディアを支持してもらったり、逆に反対意見もあったり、日々新しい発見があって新鮮ですね。

Q6. テック/IT業界に女性がもっと参入するために必要だと思うことはなんですか?

1) テック・IT業界は女性でも活躍できることを学生達と彼らの家族に教えること

2)企業が男女問わずに同じ職務に採用すること

3)報酬において、男女や年齢を差にしない、特に出産関係で女性を不利にしないこと

4)女性の役員や管理職を増やす目的を「女性枠を埋めるため」にしないで、男性と同様に経歴と潜在能力だけを判断基準にすべき

Q8. 最後に、テック/IT業界を目指す女性に向けてメッセージをお願いします!

今後の数年はすべての業界がテック化するため、すべての仕事がテックと関わります。流行ってることはみんなやりたいことですが、能力のある人だけが仕事を選べる時代です。具体的に自分がどんな仕事に就きたいのかを考えて、エンジニアならコーディング、PM(プロダクトマネージャー)ならマネジメントとコミュニケーションスキルなど、自分のやりたいことに合ったスキルを学ぶことが大切です。

頑張ってください!

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WITJは、このRole Model Storyを通して皆様がインスパイアされ、勇気を持って自分が本当に輝き、理想とする職種や業界に転職したり、就職したりできるような世の中になることを望んでいます。