“You cannot be what you don’t see”
“知らないものにはなれない”
昨今、女性活躍推進のために様々な取組みを始めた企業が多いですが、未だに大学でコンピューターやエンジニアリングを専攻する女性は15%に満たず、ソフトウェアクリエイターの女性割合は14%だそう。その背景には、その仕事を身近にやっている人がいない、イメージしにくいと言う現状もあると信じています。
そんな背景もあって私たちは、勇気を持って自分が本当に輝き、理想とする職種や業界に転職したり、就職したりできるような世の中になること、そして一人でも多くの方々にIT業界で働く可能性について知ってほしいと思っています。そこでIT業界の最先端で働く様々な方達にインタビューし、彼ら/彼女たちの熱意、想い、経験やストーリーを共有することにしました。
第2回目は、25歳で起業し、現在は株式会社ゼストの代表として活躍する由起子さんのストーリー。
Q1. 大学在学中にコンピューターと出会い、プログラマーが天職だと気付いたそう。その経緯と、IT業界へ足を踏み入れた当時の様子を教えてください。
A. 女性があまり社会進出していなく、男女雇用均等法がなかった時代に独学でプログラミングを学び始めました。当時は「女性には教えない」とあからさまな態度であしらわれることが多かったですが、プログラミングは私にあっていたようで覚えて実践できるようになるまで時間はかかりませんでした。
Q2. その後4年程企業勤めをした後、25歳で独立し起業したそうですがその経緯を教えてください。
A. コンピューターが数百億円するような時代。女性には任せられないと言われ、お客様の問題を解決したいけれど助けてあげられないもどかしさがあり、独立しました。「起業」という言葉もなく知識もゼロの状態からでしたが、独立してから1ヶ月程で口コミでどんどんお客様も社員も増えました。取引をスムーズにするのに周りから勧められ、会社を設立することになりました。
Q3. 独立してから1ヶ月で起業というスピード感!起業されてから大変だったことはありますか?
大変なことはたくさんありました(苦笑)2000年代の初め頃には、社員が全員いなくなってしまったこともありました。お恥ずかしい話ですが、当時の私は問題を1人で解決しようとするあまり、人に仕事を頼むということがうまくできていませんでした。
自分だけがいくら頑張っても、会社全体が良くなるとは限らない。
その経験から、まずは強いチームを作り、チームで上を目指すことが大事であると学びましたね。
Q4. 若い時の苦い経験を乗り越えたからこそ今の由起子さんがいるのですね。今後、同じようにIT業界で活躍する女性が増えてほしいとWITJは願っていますが、由起子さんはどういう考えをお持ちですか?
直接質問の答えにならないかもしれませんが、皆さんに問いたいのは、そもそもIT業界に情熱を感じますか?ということです。
もしそう感じる人が少ないのなら、無理して「業界に参入する」ことはしなくて良くて、それよりも「情熱(passion & love)」を感じる分野に入ってほしいと思います。「情熱」を持っている人なら、どんな障害も乗り越えられると信じています。
Q5. IT業界に関わらず情熱を感じる分野で活躍してほしいとのお言葉、胸に沁みます。最後に、IT業界を目指す方に向けてメッセージをお願いします!
まず、自分がなんのために生まれてきたのか?どんな人生を過ごしたいのか?どんなふうに社会の役に立っていきたいのか?
そして、自分が最も好きなこと、得意なこと、ずっとやっていたいこと、自分が情熱的になれるものを見つけてください。
それがたまたまITであれば、何も恐れず、前に進むのみです!情熱があれば、必ず道は開けます!