エディター・ライター:佐藤万斐
“You cannot be what you don’t see”
“知らないものにはなれない”
昨今、女性活躍推進のために様々な取組みを始めた企業が多いですが、未だに大学でコンピューターやエンジニアリングを専攻する女性は15%に満たず、ソフトウェアクリエイターの女性割合は14%だそう。その背景には、その仕事を身近にやっている人がいない、イメージしにくいと言う現状もあると信じています。
そんな背景もあって私たちは、一人でも多くの方々にIT業界で働く可能性について知ってほしいと思うようになり、IT業界の最先端で働く様々な方達にインタビューし、彼ら/彼女たちの熱意、想い、経験やストーリーを共有することにしました。
第1回目は、サイバーセキュリティー企業で活躍するHIROMIさんのストーリー。
Q1. 2013年に日本電信電話株式会社入社後、さらに一社を経て現在のイスラエル企業Cybereasonに転職したそうですが、なぜIT業界を選んだのですか?当時の様子も教えてください。
A. 純粋にITテクノロジーに強い関心があったので何も考えずに足を踏み入れました。IT業界の中でも技術職は、やはり女性の割合は少ないですね。3割もいれば、多い方かなと思ってしまうくらいです。
Q2. 女性の割合が少なかったようですが、企業はあまり採用には積極的ではなかった?
A. 新卒の女性社員の採用数、女性管理職の数を増やそうという動きはIT業界ではどこでもあったと思います。ただ、そもそも理工学部出身の女性の数は限られているので、すぐに男女比を1:1にできるかというとなかなか難しかったのではないでしょうか。
Q3. 転職後、アナリストからマネージャーへ昇進されたそうですが、転職後どのくらいの期間で昇進されましたか?また、どんな努力をされましたか?
A. もちろん日々の努力はしていましたが、昇進したいと思っていることを上司に明確に伝えておくことが重要だと思います。雑誌の記事で知ったのですが、今の日本の管理職世代では「女性は昇進意欲がない」と思っている人は決して少なくないそうです。
Q4. この道に進んで大変だったことはありますか?
A. 変化の早い業界なので、育休から復職した時は、周りの同僚に知識やスキルで追いつくのが大変でした。
Q5. 逆に良かったことはありますか?
A. コロナ渦以前から在宅勤務が普及していたので、子育てとの両立はやりやすかったと思います。
Q6. IT業界へ転職する方も増えていますが、もっと女性が参入するために必要だと思うことはなんですか?
A. 幹部・管理職を含め社員の男女比を均等に近づけることだと思います。一社前の会社は、CEOを始め幹部にも女性が多かったので、採用活動をしていると、自ずと優秀な女性候補者が集まってくると感じました。
Q7. 最後に、IT業界を目指す方に向けてメッセージをお願いします!
A. まずは勇気を持って飛び込んでみてください!女性が少ないことで職場の居心地が悪いと思ったら、その時は女性が多い会社に転職すれば良いと思います。IT業界は人が足りていないので、少し経験を積めば転職やキャリアアップのチャンスは沢山あります。